資金繰りを悪化させる習慣を見直す

中小企業の現場では社長が自ら会社のお金を管理している場合がほとんどです。そのため、財布や金庫のお金が無くなれば、その都度銀行の現金自動預け払い機から引き出すことになります。ここにも資金繰りを悪化させる習慣というものがあり、必要な分だけを引き出す人、現金残高と相談しながら引き出す人、預金に入っているお金をすべて引き出す人など様々です。基本的にコロコロ変わることはなく、大方同じパターンで引き出すことが多く、お金を失いやすい社長の引き出し方には共通点があります。

それは、1万円や5万円、10万円など、いわゆる丸数字、特に5の倍数で引出し、かつ引き出すタイミングにルールがないということです。どうしてそれが問題なのかといえば、たとえば通帳を記帳した際に、引き出したお金が端数ということであれば、それなりの意味を見出しますが、丸数字は金額としての特徴が端数に比べて乏しいため、引き出した記憶が残りにくいことが欠点になり、資金繰りを悪化させてしまいます。こうした状況を回避するためには、お金を引き出すときには自分にとって特別な金額、たとえば引き出すときは7万7千円といったように金額をルール化するのです。するとお金を引き出すたびに、一週間前に引き出したなという記憶が呼び起されるので、頻度によっては今月は使い過ぎているなと意識せざるを得なくなります。

この意識が今月は引出を2回までにしようといった自制心を芽生えさえるきっかけになるので、お金を残す習慣につながり資金繰りを好転させていけるようになるのです。

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