大企業なら、株式を発行することで資金繰りができます。自社が所有する不動産を売却したり、特定部門だけを切り離して他社に売却することも可能です。また、協力会社から資金を得る道も多数残されているので、実はあまり困ることはありません。その企業が潰れることで日本経済にダメージがある場合には、政府からの支援も期待できることでしょう。
こうした資金繰りの楽さこそ、大企業の特徴でもあります。それだけ信用が大きいということなので、これは中小企業としても甘受せざるを得ないでしょう。一方の中小企業の資金繰りの方法としては、銀行から融資を受けることぐらいしかありません。事業計画書を提出して、見込みがあるならお金を貸してもらえます。
ただ、銀行を相手にした資金繰りはそう簡単なものではありません。経営に口を出されることも多いですし、貸し渋りに遭うこともあります。経営者が不動産を担保にお金を借りるケースも少なくはないです。ですが、中小企業ならではのお金の借り方も存在しています。
国民政策金融公庫という場所に行けば、比較的簡単にお金を貸してもらうことができます。もちろん事業計画書を提出して、審査を受けなくてはならないのですが、これは国の公的な機関であって、中小企業の味方をしてくれる場所です。したがって、銀行のように単純に利益になるかどうかだけで動いているのではない点に希望が持てます。弱小で銀行が相手にしてくれないような会社であっても、国民政策金融公庫ならお金を貸してくれる場合が多いです。